神奈川県相模原市 2006年9月11日 記録: (有)A tempo
少し前になりますが、幼児がシュレッダーに手を巻き込まれて重大な怪我をする事故が報道されました。
過半のマスコミはメーカーの製造者責任を問う論調だったと思います。これに対する貴重な反論に興味を覚えました。
テレビ報道への反証、シュレッダー事故で より
今回の事故の場合、製品側の不備や欠陥にて負傷したものでなく、製造者側に全責任を求める事は適切でない。被害者に鞭打つ事は作法に反するが、あえて苦言を呈すならば、幼児が事故に巻き込まれた際の保護者の監督不行き届きも事故の原因として十二分にあると推論出来る。
シュレッダーは危険である、製造企業は悪である、とばかりに機器の危険性と企業側の責任ばかりを誇張して報道するメディアには違和感を持つ。危険な道具を排除さえすれば良いとの考えは非常に短絡的である。この論理ならば、消費者は包丁、鋏など全ての危険性を持つ道具を捨てなければならない。
なるほどと思いながら、パロマ半密閉式瞬間湯沸器や浴室暖房乾燥機の事故と比較して考えるとき、はたしてそうかなと考えるのです。確かに横並びでメーカーをバッシングするマスコミの姿勢には違和感を覚えますが。
包丁、鋏などは見るからに危険さを一般消費者へアピールしているからこそ、大人は子供への使い方教育を徹底できますし、幼児からは遠ざけます。瞬間湯沸器や乾燥機はいかにも安全そうに見えて実は危険だったことが問題なのです。

我が家のシュレッダー:「子供を近づけないこと」「大人専用です」と表示してありますが・・・
包丁、鋏などとは異なり、シュレッダーは一見安全そうに見えますから、大人を油断させます。安全そうにデザインされている製品は、実質安全に設計されていなくてはならないし、フールセーフでなくてはならないと考えます。
プールの集水口に似ています。安全そうに見えて(特に年少者に対して)実は危険な製品・構築物は、正に落とし穴になってしまいます。大人が是正しなければなりません。
安全そうに見えて安全、危険そうに見えて安全なものはもちろんOKですし、危険そうに見えて危険なものも警戒できるので何とかOKですが、安全そうに見えて危険ものは×ですよね。
シュレッダーの各メーカーはきっと反省していますから、デザインを改造してリリースすると思います。たぶん刃を下げるか、隙間を狭くすると思います。
ユニバーサルデザインの時代ですから。
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関連協議会:キッズデザイン協議会
第3回 ユニバーサルデザイン ビジネス・シンポジウム2006
勉強になるブログなので度々寄せてもらいます。
これからも宜しくお願いいたします。
トラバありがとうございました。
家の中には危険なものはつきものですし、
メーカーの責任を問うよりも前に、
大人が管理するのが一番大事だと思いますね。