2010年10月22日

地盤改良費は土地売主負担とするのが原則

土地の売主は、販売時のパンフレットに『造成地のため地盤調査後、地盤改良が必要になる場合があります』と記して、土地を売ったそうです。

その結果、この説明があいまいだとして、土地の地盤調査・地盤改良に要する費用は、売主の負担とする判決が確定しました。

土地をたくさんお持ちの方にとっては、「エッ!!まさか?」と思いたくなる判決でしょう。

売り主(公社)が「説明があいまい」とされた理由は、以下のようなものです。
● パンフレットの記載、それに基づく説明はあいまいで、地盤改良の必要性が高いことをうかがわせる具体的な記載ではない
● 契約上、地盤調査・地盤改良の義務付け、買い主側の瑕疵担保請求権の放棄、改良工事費分の宅地価格の減額などをしていない
● 売り主は地方住宅供給公社であり、民間から厚い信頼を獲得していた

 この判決は、以下の論理で宅地に軟弱地盤があることを「地盤改良を要するという瑕疵」だと認定しました。
● 問題の宅地には軟弱地盤が相当程度の厚さと広さで存在し、そのまま建物を建築すれば不同沈下が発生する可能性は高い
● 改良工事費は土地価格の11%に達し、決して安くない
● 宅地価格が地盤改良費を勘案して減額された形跡はない


 問題の土地には上記のような瑕疵が存在した。さらに「説明があいまい」だったので、この問題は買い主が契約前に知り得ない「隠れた瑕疵」となっていた。だから説明義務違反を論ずる以前に、公社には改良費を負担する責任がある。
として、改良工事費用の全額および、裁判費用の全額が売主の負担となりました。

土地の売主は、そのままで住宅が建てられる性能を持つ土地にしてから売るのが原則であるということです。
住宅を建てるために、地盤改良をする必要がある土地は、売買契約上の隠れた瑕疵が存する土地です。
売主がプロ・事業者の場合が多いので、消費者保護の観点からすれば、当然の判決でしょうが、売る方の注意義務も大変となります。気軽には売らないでください。
本事件の土地売買代金は2226万円で、損害賠償金額は、252万円でした。訴訟費用は、全て売主負担です。

どのような重量の建物が建つかが分からない状況・時期でも、適切な地盤改良ができるのかどうかについては、疑問が残ります。
行政は、用途地域ごとに土地が持つべき最低の地耐力等の数値基準を整備する事になるのでしょうか。
杭が必要となる土地や、海岸埋め立て地は、売らない方が良かったりして。

少なくとも、土地と言う商品の持つ性能・仕様を明確に表示して、売らねばなりません。
公共用水・都市ガスが使えるかどうかや、浄化槽が必要なのかどうか、電気は来ているのかと同様に。
車の売主は、普通に運転すれば安全ですよと保証してくれますから、
            ・・・・あたり前ですかね。



関連記事:地震による液状化対策案



関連情報:「地盤改良費は土地売り主が負担するべき」か? ケンプラッツ 2010/10/21

posted by アテンポ at 07:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 建築評論家気取り | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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