2009年07月28日

新築住宅の請負契約もクーリングオフの対象役務に

2009年12月1日の特定商取引法の改正で、新築住宅の請負契約がクーリングオフの対象役務となる予定です。
請負契約では、これまでは訪問販売によるリフォーム工事の契約についてのみ特定商取引が適用され、クーリングオフ制度が働いており、家1棟丸ごとの請負契約は対象外でした。

訪問販売とは、営業所外で契約した場合(アポイントメントセールスなどで営業所について行って契約した場合を含む)を指します。

今回の改正では、原則として全ての取引にクーリングオフの適用がなされ、指定された適用除外取引きは、葬儀業者や野菜の販売、乗用自動車の販売(リース契約を含む)とされています。(下段参照)

新築住宅の請負契約で、クーリングオフが適用されると、住宅会社とすれば、実費負担や違約金負担を求めることはできませんので、8日間は、実質的な着手は控えた方がよいでしょう。

契約後の値引き交渉に応じない場合、クーリングオフにより解約されて、他社にさらわれる可能性が高くなります。

住宅会社からのアポイントにより、客先を訪問しての契約は、クーリングオフの適用対象となる可能性が高いので、控えた方が良いでしょう。

新築住宅の請負契約では、特定商取引法とは別に、消費者契約法第四条でのクーリングオフ(意思表示の取消し)が関係します。

消費者契約法

(消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示の取消し)
第四条  消費者は、事業者が消費者契約の締結について勧誘をするに際し、当該消費者に対して次の各号に掲げる行為をしたことにより当該各号に定める誤認をし、それによって当該消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたときは、これを取り消すことができる。
 一  重要事項について事実と異なることを告げること。 当該告げられた内容が事実であるとの誤認
 二  物品、権利、役務その他の当該消費者契約の目的となるものに関し、将来におけるその価額、将来において当該消費者が受け取るべき金額その他の将来における変動が不確実な事項につき断定的判断を提供すること。 当該提供された断定的判断の内容が確実であるとの誤認

2  消費者は、事業者が消費者契約の締結について勧誘をするに際し、当該消費者に対してある重要事項又は当該重要事項に関連する事項について当該消費者の利益となる旨を告げ、かつ、当該重要事項について当該消費者の不利益となる事実(当該告知により当該事実が存在しないと消費者が通常考えるべきものに限る。)を故意に告げなかったことにより、当該事実が存在しないとの誤認をし、それによって当該消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたときは、これを取り消すことができる。ただし、当該事業者が当該消費者に対し当該事実を告げようとしたにもかかわらず、当該消費者がこれを拒んだときは、この限りでない。

3 消費者は、事業者が消費者契約の締結について勧誘をするに際し、当該消費者に対して次に掲げる行為をしたことにより困惑し、それによって当該消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたときは、これを取り消すことができる。
 一 当該事業者に対し、当該消費者が、その住居又はその業務を行っている場所から退去すべき旨の意思を示したにもかかわらず、それらの場所から退去しないこと
 二 当該事業者が当該消費者契約の締結について勧誘をしている場所から当該消費者が退去する旨の意思を示したにもかかわらず、その場所から当該消費者を退去させないこと

事業者の説明(不実告知)が引き起こした、消費者の誤認が、契約の意思決定に強く影響していれば、契約を取り消すことができます。
訪問販売に限ったものではありません。

(取消権の行使期間等)
第七条  第四条第一項から第三項までの規定による取消権は、追認をすることができる時から六箇月間行わないときは、時効によって消滅する。当該消費者契約の締結の時から五年を経過したときも、同様とする。


マンションや、建売住宅の売買契約の場合は、従来から今でも次の場合クーリングオフの対象となります。
  ■ 宅建業者が売主
  ■ 飲食店や自宅など、宅建業者の事務所や常設のモデルルーム以外で契約

買主側から、飲食店や自宅などへ誘った場合は対象となりません。
クーリングオフ妨害の手口も巧妙化してきています。

新築住宅の着工件数が、1,000,000戸/年以下へ落ち込む中で、生き残りを掛けて熾烈な営業合戦が繰り広げられているようです。
くれぐれもご注意下さい。

住宅着工数.gif

asahi.com 2009年07月28日
〈出典〉(財)建設物価調査会(国土交通省)「月刊住宅着工統計」



関連情報:クーリングオフが繰り返されたら請負契約はモラルのない世界へ 
2009年6月30日号新建ハウジングプラス1 秋野弁護士

■ 「改正特定商取引法」が12月1日より施行。
新築請負契約にもクーリングオフが適用されます。
監修:匠総合法律事務所 弁護士 秋野卓生

■ 「特定商取引に関する法律施行令の一部を改正する政令」について
・クーリング・オフ規定等が、その商品等の性質上馴染まないと考えられる場合を規定し、法の適用を部分的に除外する。
(2)クーリング・オフ規定等の適用除外【令第6条等関係】
現行法においては、クーリング・オフ規定が事業者にとって過度な負担となると考えられるものについて、消費者保護の状況を勘案しながら、当該規定の適用除外を規定している。
改正法によって指定商品・指定役務制が廃止され、規制対象が拡大する
ことに伴い、既存の適用除外条項の整備及び新設を行ったところ(新法第26条第2項から第4項)。これらの条項における政令委任に応じて、令第6条以下において、クーリング・オフ規定や書面交付義務規定の適用除外となる具体的な商品の販売又は役務の提供を規定する。
@その全部の履行が契約の締結後直ちに行われることが通例である役務(実際にその全部又は一部が契約の締結後直ちに履行された場合)【令第6条関係(新法第26条第2項関係)】
 ・路上勧誘を契機として行われる飲食店、マッサージ、カラオケボックス、海上タクシーに関する役務について規定する。
Aその販売条件等についての交渉が相当の期間にわたり行われることが通常の取引の態様である商品又は役務【令第6条の2関係(新法第26条第3項第1号関係)】
 ・現行施行令で規定されている自動車(商品)に加え、自動車リース(役務)について規定する。
B契約の締結後速やかに提供されない場合には、その提供を受ける者の利益を著しく害するおそれがある役務【令第6条の3関係(新法第26条第3項第2号関係)】
 ・電気、都市ガス、熱の供給、葬儀に関する役務について規定する。
Cその使用若しくは一部の消費により価額が著しく減少するおそれがある商品(実際に使用又はその全部若しくは一部を消費した場合)【令第6条の4関係(新法第26条第4項第1号)】
 ・現行施行令別表第4で規定されている化粧品等の7類型に加え、配置薬について規定する。 
平成21年3月30日経済産業省
posted by アテンポ at 07:35| Comment(1) | TrackBack(1) | 建築評論家気取り | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして!
美紀といいます。
この度ブログを始めたので挨拶で
コメントさせて頂きました。

私のブログは競艇やギャンブルが主になっちゃうと
思いますが日常の事もいろいろ書いていくので
よかったらコメントください☆

http://ameblo.jp/boat-gals/
Posted by みき at 2009年07月29日 19:32
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