2009年01月21日

連結送水管設備送水口からの水漏れにご注意

神奈川県相模原市 2009年1月 調査・検討: (有)A tempo

消防隊による消火活動上必要な設備の一つに連結送水管設備があります。

消防隊専用栓とも呼ばれ、外部からの消火活動が困難な、7階建て以上の建物、または5〜6階建てでかつ延べ床面積が6,000u以上の建物、もしくは面積1,000u以上の地下街に設けられます。
送水口、送水配管、放水口で構成され、ポンプ車より加圧された消火用水を送水口から放水口へ送水します。

送水口    送水口2 立売堀製作所より

平成14年7月施行の消防法改正により、築10年以上の建物の連結送水管ならびに消防用ホースの点検について、定期的な耐圧性能点検が義務付けられています(点検実施後3年ごとに必要です)。
これが、ポンプ車(耐圧放水試験車:1000万円超)が必要となることから結構費用が掛かり、組合の負担は大きいものとなります。

ポンプ車が消防用水を送り込む送水口は、多くの場合、双口となっており、別名サイアミーズコネクション(SIAMESE CONNECTION)と呼ばれ、シャム双生児(Siamese twins)が語源と言われています。

問題は、この法廷点検の後、サイアミーズコネクションのチャッキ弁から水が漏れる現象が多発している事にあります。

一昔前の製品は、この法定点検を想定していなかった為、パッキン交換のみが出来るように設計されている製品が少ないようです。
したがって、点検の結果水漏れが判明すると、古い製品の場合、本体全体を更新しなければならず、法外な費用が掛かってしまいます。

台所等の水栓から、閉めているのに水が漏れている時は、水栓全体を交換しなくても、パッキンを交換すれば済みますが、サイアミーズコネクションの場合は、ご注意下さい。

法改正以降の製品は、ほとんどのメーカーが、パッキン交換可能タイプにしています。

どこからかは判らないけれど配管から水漏れしている場合も多々あり、漏水箇所の特定に苦労します。
今回の状況は、まだ運の良い方かもしれません。
私の経験では、この法定点検による不具合の発生率は、法改正以後始めての点検になるためか、相当の高確率です。
建築の仕上げに係わる場所で水漏れしないことを祈っています。

耐圧放水試験車.jpg
   連結送水管用の耐圧放水試験車です。



送水管テスト 001.jpg
  







送水管テスト 002.jpg
                  耐圧試験実施中











関連記事:消防用設備点検費用の削減提案
       事務所ビルの消防設備総合点検
posted by アテンポ at 07:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 建物維持管理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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