竣工時には必要であったものも社会的に不要・陳腐化となるものは、建築にも設備にもたくさんあります。
受水槽もそうですが、浄化槽がまさにこれに当てはまります。
都市インフラが整備され、都市下水が整備されると、マンション敷地内の浄化槽が不要となります。
前面道路内へ公共下水道が整備され、生活排水の放流区域(告示区域)に指定されたことによります。
下水道法に拠れば、供用開始後すみやかに(3年以内)放流化工事を実施する事と謳われています。相模原市:水洗化の宅地内の排水管について

不要となった浄化槽を放置すると、臭気の問題や、無駄なメンテナンスコスト・消費電力が発生しますので、1日も早く公共下水道へ放流すべきです。
当マンションでは、浄化槽処理水の放流ポンプの故障が契機となり、浄化槽の使用を取り止めることとなりました。
撤去すると随分コストアップとなりますので、砂で埋めることになります。お世話になりました。
多くのマンションでは、上部を駐車場として利用していますので、工事中は代替駐車場を準備し、車を移動していただく必要があります。


下水本管へ放流するため、道路を掘削します。
道路内へ下水本管が敷設される時に、予め敷地内に1箇所公設桝が設置されますが、敷地内の排水管ルートによっては、その管低レベルが不足することがあります。
本物件も改めて公設桝を深いものに取り付け替えする事が必要となりました。
現れた下水本管へ穴を開けて、放流管を取り付けます。



下水本管への接続部品です。

ドレンタイトで接着させます。


所轄下水道局が指定した部品を指定工事店が施工します。


道路舗装を修復して、本管接続工事を終えます。
次は敷地内排水管のやり替えです。
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